フッ素塗布でむし歯を予防できる理由について
皆様こんにちは。
ひうら歯科クリニックです。
「フッ素がむし歯予防に良い」というのは、よく耳にする話ですよね。
ドラッグストアに並んでいる歯磨き粉の大半にはフッ素が配合されていますし、実際それらを使って、毎日歯磨きをしていることかと思います。
当院の予防歯科でも、患者様に「フッ素塗布」を推奨しております。
そこで気になるのが、どのようなメカニズムで、フッ素がむし歯予防効果を発揮するのかですよね。
私たちの歯は、「ハイドロキシアパタイト」と呼ばれる物質で構成されています。
なんだか聞きなれない言葉ですが、かんたんにいうとこれはリン酸カルシウムです。
そこにフッ素が加わると、「フルオロアパタイト」という少し違った物質ができあがります。。
フルオロアパタイトは、ハイドロキシアパタイトよりも「むし歯菌への抵抗力が高い」ことから、むし歯の予防効果も上昇させることができます。
フッ素の作用として、もうひとつ重要なのが「歯の再石灰化の促進」です。
これも何となく耳にしたことはあるかと思いますが、厳密に何を表しているのか、少しわかりにくいところがありますよね。
歯の再石灰化とは、かんたんにいうと、酸によって溶けてしまった歯質を修復する作用です。
歯が溶けることを「脱灰(だっかい)」と呼んでいるので、それを元に戻す作用という意味で「再石灰化」と称しています。フッ素にはその作用が期待できます。
同じフッ素でも、歯磨き粉とフッ素塗布のジェルとでは、濃度が大きく異なります。
市販の歯磨き粉は、マックスで「1500ppm」という濃度しか配合できないことになっていますが、歯科医師が取り扱うフッ素ジェルは、「9000ppm」程度の濃度が一般的となっています。
つまり、フッ素の濃度が数倍~10倍近く高いフッ素塗布は、それだけむし歯予防効果も高くなっているのです。
このようにフッ素は、歯質の強化と再石灰化の促進、などの作用でむし歯予防効果を発揮する物質です。
その作用は科学的にも証明されていますので、日々のオーラルケアにも積極的に採り入れていきましょう。
当院の予防歯科までお越しいただければ、フッ素塗布を実施いたします。